Classici giapponesi con furigana
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じょきゅう
日本プロレタリア文学集・7 細井和喜蔵集
細井 和喜蔵
Leggi 日本プロレタリア文学集・7 細井和喜蔵集 (じょきゅう) di 細井 和喜蔵 (ほそいわきぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 16.732 caratteri · 33 schermate
そうしてうす暗い夜の世界が展べられると蝙蝠のように夜だけ羽をひろげて飛び廻る女供を狙う幾多の男が、何処からともなく寒いのも打ち忘れてぞろぞろと出て来る。此の頃から昼の飯時以来すっかり客足のとだえた亀甲亭へもぽつりぽつり酒呑み客が現われるのである。大工のような男が入って来た。
「嫂さん、お銚子一本。」
「おしんこくんねえ。」
「カツ。」
「お銚子のおかわり。」
「カツもう一枚くんねえ。」
登恵子にはこういう客の給仕が実に馬鹿らしかった。自分の腹へ凡そどれ丈けの物が入るか分っている筈だから、初め一時に通して置けばいいものを、お銚子が出来てからおしんこを注文し、それを又たいらげて了ってからカツレツ、それから又お銚子、ビフテキ、曰く何、曰く何々と幾度にも切っては注文して余計な手数をかける。その気の利かなさがどの客もどの客もであるから何ぼ女給の仕事が楽だといっても第一馬鹿らしくて仕様がない。彼女にはこういう処へ飲みに来る男が実に皆なぐうたらに見えた。大概な男が、酌をさせた上、ついには盃を差して酒の合手をしなければ快く思わないのである。そして「おごってやるおごってやる」