Classici giapponesi con furigana
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しゅんせつせん
日本プロレタリア文学集・8 葉山嘉樹集
葉山 嘉樹
Leggi 日本プロレタリア文学集・8 葉山嘉樹集 (しゅんせつせん) di 葉山 嘉樹 (はやまよしき) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 34.935 caratteri · 73 schermate
と、セコンドメイトは、私に訊いた。
「篦棒奴。愚図愚図泣言を云うない。俺にゃ覚悟が出来てるんだ。手前の方から喧嘩を吹っかけたんじゃねえか」
私は、実は歩くのが堪えられない苦しみであった。私の左の足は、踝の処で、釘の抜けた蝶番見たいになっていたのだ。
「お前は、そんな事を云うから治療費だって貰えないんだぞ。それに俺に食ってかかったって、仕方がないじゃないか、な、ちゃんと嘆願さえすれば、船長だって涙金位寄越さないものでもないんだ。それを、お前が無茶云うから、船長だって憤るんだ」
セコンドメイトは、栗のきんとん見たいな調子で云った。
そのきんとんには、サッカリンが多分に入っていることを、私は知っていた。その上、猫入らずまで混ぜてあったのだが、兎に角私は、滅茶苦茶に甘いものに飢えていた。
だものだから、ついうっかり、奴さんの云う事を飲み込もうとした。
涎でも垂らすように、私の眼は涙を催しかけた。
「馬鹿野郎!」
私は、力一杯怒鳴った。セコンドメイトの猫入らずを防ぐと同時に、私の欺され易いセンチメンタリズムを怒鳴りつけた。
倉庫は、街路に沿うて、並んで甲羅を乾していた。