Classici giapponesi con furigana
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しゅんせつせん
日本プロレタリア文学集・8 葉山嘉樹集
葉山 嘉樹
Leggi 日本プロレタリア文学集・8 葉山嘉樹集 (しゅんせつせん) di 葉山 嘉樹 (はやまよしき) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 34.935 caratteri · 73 schermate
ギラギラする光の中から、地下室の監房のような船室へ、いきなり飛び込んだ彼は、習慣に信頼して、ズカズカと皿箱をとりに奥へ踏み込んだ。
皿箱は、床格子の上に造られた棚の中にあった。
彼は、ロープに蹴つまずいた。
「畜生! 出鱈目にロープなんぞ抛り出しやがって」
彼は叱言を独りで云いながら、ロープの上へ乗っかった。
ロープ、捲かれたロープは、………
どうもロープらしくなかった。
「何だ!」
水夫見習は、も一度踏みつけて見た。
彼は飛び下りた。
躯を直角に曲げて、耳をおっ立てて、彼は「グニャグニャしたロープ」を、闇の中に求めた。
見習は、腐ったロープのような、仲間を見た。
「よせやい! おどかしやがって。どうしたってんだい」
ロープは腐っていた。
「オイ、起きろよ。踏み殺されちゃうぜ。いくら暑いからって、そんな処へもぐり込む奴があるもんかい。オイ」
と云いながら、彼は、ロープを揺ぶった。
が、彼は豆粕のように動かなかった。
見習は、病人の額に手を当てた。
死人は、もう冷たくなりかけていた。
見習は、いきなり駆け出した。
――俺が踏み殺したんじゃあるまいか? 一度俺は踏みつけて見たぞ! 両足でドンと。