Classici giapponesi con furigana
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あねがわのかっせん
日本合戦譚
菊池 寛
Leggi 日本合戦譚 (あねがわのかっせん) di 菊池 寛 (きくちかん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 154.771 caratteri · 313 schermate
酒盃数献の後、幸村小鼓を取出し、自らこれを打って、一子大助に曲舞数番舞わせて興を尽した。
この時、幸村申すことに「この度の御和睦も一旦のことなり。終には弓箭に罷成るべくと存ずれば、幸村父子は一両年の内には討死とこそ思い定めたれ」と言って、床の間を指し「あれに見ゆる鹿の抱角打ったる冑は真田家に伝えたる物とて、父安房守譲り与えて候、重ねての軍には必ず着して打死仕らん。見置きてたまわり候え」と云った。
それから、庭に出て、白河原毛なる馬の逞しきに、六文銭を金もて摺りたる鞍を置かせ、ゆらりと打跨り、五六度乗まわして、原に見せ、「此の次ぎは、城壊れたれば、平場の戦なるべし。われ天王寺表へ乗出し、この馬の息続かん程は、戦って討死せんと思うにつけ、一入秘蔵のものに候」と言って、馬より下り、それから更らに酒宴を続け、夜半に至って、この旧友たちは、名残を惜しみつつ分れた。
果して、翌年、幸村は、この冑を被りこの馬に乗って、討死した。
また、この和睦の成った時、幸村の築いた真田丸も壊されることになった。
この破壊工事の奉行に、本多正純がやって来て、おのれの手で取壊そうとしたので、幸村大いに怒り抗議を申込んだ。