Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
あねがわのかっせん
日本合戦譚
菊池 寛
Leggi 日本合戦譚 (あねがわのかっせん) di 菊池 寛 (きくちかん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 154.771 caratteri · 313 schermate
今や、信玄の周辺人なく好機逸すべからずとみてとった謙信は馬廻りの剛兵十二騎をしたがえて義信の隊を突破し信玄めがけて殺到して来た。禅定のいたすところか、その徹底した猛撃は正に鬼神の如くである。これをみた信玄の近侍の者二十人は槍襖を作って突撃隊を阻止したが、その間を馳け通って、スワと云う間もなく信玄に近寄った謙信は、長光の太刀をふりかぶって、信玄めがけて打ちおろした(謙信時に三十二歳)。琵琶の文句通り、信玄は刀をとる暇もない。手にもった軍配団扇で発止と受けとめたが、つづく二の太刀は信玄の腕を傷け、石火の如き三の太刀はその肩を傷けた。この時あわてて馳けつけた原大隅守虎義は傍にあった信玄の青貝の長槍をとって、相手の騎馬武者を突いたがはずれ、その槍は馬の三頭(背すじの後部)をしたたか突いたので、馬はおどろいてかけ出したので、信玄は虎口を逃れた。例の『五戦記』では、この騎馬武者を誰とも知らず越後の荒川伊豆守なるべしと取沙汰したが、それを「政虎聞キ候テ可討留物ヲ残リ多シト皆ニ申候由」とある。戦国の世激戦多しと雖も未だ主将が武器をとって一騎討したという例は、多くはないようである。