Classici giapponesi con furigana
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にほんふどうき
日本婦道記
山本 周五郎
Leggi 日本婦道記 (にほんふどうき) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.765 caratteri · 21 schermate
「おまえおどろいておいでのようだね、わたしがおまえに気づかなかったとでも思っておいでだったの……」
そう云ってほほと笑い、すぐに膝を正して、一句ずつ押えるようなしっかりとした調子で語りだした、
「もう云ってもよいでしょう、五年まえのあのときには、どうしてもあのようにしなければならなかったのです。殿さまの新らしい御政治を思いきって行うためには、そのさまたげになる御老職がたを除かなければならない、けれど誰々が御新政についてくるか、誰々がそのさまたげをするかはっきりわかっていなかった、そこで千坂さまは、まず御自分から御新政反対の中心になり、殿さまには不為の老臣がたをお纏めになったのです」
そこまで聞いた時はじめて、菊枝はあのときの豆腐問答を思いだした、……そうだったのか、ではあのにがりの役というのは千坂さまのことをさしていたのだ、やはり意味があったのだと思った。
「あのとき千坂さまが中心にならなければ、根こそぎ邪魔は除けなかったでしょう」
と老母はつづけた、
「おかげであのように事ははっきりと始末がつき、新らしい御政治はどしどしはかどっています、三郎兵衛がおまえを去ったのは、自分の身のうえがどうなるかを知っているため、おまえや、おまえの親御さま方に累を及ぼしたくないと考えたからでした、あれも、わたしも、心では泣きながら