Classici giapponesi con furigana
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にほんせいしんしけんきゅう
日本精神史研究
和辻 哲郎
Leggi 日本精神史研究 (にほんせいしんしけんきゅう) di 和辻 哲郎 (わつじてつろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 208.277 caratteri · 415 schermate
それは、優れた人物と自任する彼女がなお仰ぎ見るに価する人格である。従って中宮の前には彼女の強い性格も愛すべきものとして是認される。たとえば、彼女が平生、「すべて人には第一の最も親しい者と思われなければつまらない。でなければむしろ憎まれていよう。第二第三に思われるのは死んでもいやだ」と主張するのを聞いて、中宮はある時人々の多くいる前で、「お前を思おうか思うまいか、私がお前を最も親しい者と思わなければどうする」という問いをひそかに紙に書いて彼女へ投げられる。彼女は「九品蓮台の中には、下品といふとも」と同じく紙に書いて答える。中宮の情を仏の慈悲にたとえ、中宮に対してのみは日ごろの主張を撤回したのである。そこで中宮は、あからさまに言葉に出して言われる。中宮、「無下に思ひ屈じにけり。いとわろし。言ひ初めつることは、さてこそあらめ」。彼女、「人に随ひてこそ」。中宮、「それがわろきぞかし。第一の人に、又一に思はれんとこそ思はめ」(くちをしきもの。「一乗の法」)。この問答においては明らかに中宮の方が姉として強情な彼女をいつくしまれるのである。しかも我々はこの中宮が、十六歳にして中宮となり、二十五歳にして皇后として産褥に薨ぜられたことを知っている。