Classici giapponesi con furigana
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きゅうぶんにほんばし
旧聞日本橋
長谷川 時雨
Leggi 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) di 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 158.045 caratteri · 322 schermate
金瓶大黒という名はよく講談にも出てくる。目下、『日日新聞』夕刊に載っている田中貢太郎氏の「旋風時代」には金瓶大黒として、時の高官たちの遊興ぶりを書いてある。事実その遊びぶりは大いしたものであったらしい。金瓶大黒の今紫の男舞といえば、明治もずっと末になって、今紫といった妓の晩年まで地方の劇場では売りものにしていた。その今紫には、土佐の容堂侯が硝子の大姿鏡をかつぎこませたのを、うらやましがってお婆さんになってもその事ばかりいっていた女もある。金欄手の陶器の高脚で、酒盛りをしたものと見えて、私の家にも、その幾個かがきていた。
秀造さんは上野の(山内の寺院)のおちごさんで美貌で評判だったそうだ。振袖姿で吉原へ通って、吉原雀というあだ名だった。鬼の金兵衛さんとよばれた楼主の娘おやすさんに惚れられて養子になった。このお父さんの方の金兵衛さんは大柄な人で、美男でおちごさんの婿には不服だったが、よっぽど娘が可愛かったものと見えて秀造さんを養子にした。
この、おやすさんという女を、私が十一、二になってから見覚えている印象は、とても大柄なすらりとした――まだコートはない時分だったから、吉原から人力車でくるのに、上に黒ちりめんの羽織を着てきて玄関で脱いでいた。