Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きゅうぶんにほんばし

旧聞日本橋

長谷川 時雨

Leggi 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) di 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 158.045 caratteri · 322 schermate

Aozora Bunko

「その時、おしょさん、どんな姿してた?」

何でも訊きたがる私は、話にぶらさがるようにきいた。

「ゆいわたに結って、黄八丈の――あたしゃ、まあいやだよ、いい気になって……この子はいけない子だ。」

ふと、その頃の自分とおんなじような、年頃の娘たちをあずかっている事を思出したのだろう笑ってしまった。

だが、その娘さんたちに交って、娘のような、娘でないような人がひとりいた。お金ちゃんにきくと、アンポンタンが知る前に阪地へいった人なのだそうだ、曙山さんていうのだといった。

曙山という名は、アンポンタンにも新しいものではない、まさかに子供でも、錦絵の智識から羽左衛門かとか尾上梅幸とかよぶようなこともしなかったから、曙山とは、沢村田之助の俳名だと知っていた。幕末頃のくさ草紙には、俳優田之助が人気があったからか、小意気な水茶屋の女なぞに環菊のお田之とかなんとか書いてあったほどだから、俳名の曙山も目からくる文字の上でのおなじみだった。

その女は黒い顔で、大きな鼻で、体はグニャグニャとしていた。長じゅばんが褄から蹴出されると、緋ぢりめんだったり、薄紫ちりめんだったりした。