Classici giapponesi con furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.820 caratteri · 54 schermate
光子も父母も、母屋に住んだ。
一月ほどおくれて、風守の唯一の友たる英信も上京した。そして、仏教の学校へ入学した。彼は母屋に住まず、別館に一室をもらった。そして殆ど本邸の方には姿を見せることがなかった。暗い秘密の翳を負うた英信は、非常な秀才だということで、その師からゆくゆく天下の大知識になるだろうと高く評されたそうである。
それから六年すぎて光子は十八になった。そして、呪文のような一枝の言葉に、はじめて多久家の暗い怖しい何物かを、身にしみて感じたのである。
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一枝は水彦の娘であった。長男の木々彦の下に他家へ嫁いだ姉をはさんで、彼女が末ッ子であり、光子と同い年で、同じ学校の同級生であった。木々彦が後嗣の選にもれると、水彦は生れた村にいるのも面白くなく、本家に先んじて東京へ移住していた。彼の住居も同じ小石川ではあったが、かなり本家の別荘からは離れていた。
木々彦は学問を好まず、長唄や踊りなどを習ったぐらいで、それも打ちこんで覚えこむほどの根気がない。何一つ身につぐほど習い覚えたものがなく、二十六という年になった。仕事に就く気持もないし、彼を使ってくれる人もない。