Classici giapponesi con furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.208 caratteri · 52 schermate
さすれば不要のカゴのほかにたぶん他のカゴがあって、一ツのカゴは不要であったと見るべきでしょう。そして一人の人間が二ツのカゴを背負うことはできません。一人が伊之吉の父と分れば他の一人が誰であるか、それは別の事から分ってくるのです」
新十郎は聞き耳をたてる人々にたのしそうな視線をそそいだ。
「定助は殺された日に限って野良着に着かえて日の暮れ方に家を立ち出ましたが、自分の畑を通りこして、もっと先の方へ立ち去りました。しかも野良着の姿で歩いているのがまだよく見える時刻でした。さすれば彼がその足で古墳に向ったのではありますまい。どこかへ立ち寄りクワだのガンドーだのチョウチンを持って出た。ガンドーとチョウチンを一人が二ツ持つことも変ですね。しかも金箱を盗む時にカゴを持ってでた定助が、殺された日に家をでたときは手ブラでしたし、古墳の中に彼が残した品々にも何物かを運ぶための道具はありませんでした。さすれば彼はここから何かを運びだすためではなかったでしょう。彼の掘りかけていた穴はまだ小さかったが、後で人々が四周の土を全部掘り返してみても何も出なかったそうですから、そこには元来何もなかった。