Classici giapponesi con furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.208 caratteri · 52 schermate
「これはホンモノの大加美イナリのお守りです。お嬢さんはケダモノの狼と思いこんでいらッしゃいましたが、実はこう書くのが本当なんです。ここの旦那や私の生れたのが賀美郡賀美村。賀美というのは神様の神らしいそうです。もっとも隣りが、那珂郡ですから上と中だと云う人もありますが、あの近所は方々に神山だの石神などと神の字の在所があるところでね。この大加美イナリは神主の奴が自分で大神の子孫と称していやがるのですよ。また、怖しいことになりましたね」
川根は顔を暗く伏せて口をつぐんだ。由利子は思わず耳をそばだてて、
「また? また、って、なんのこと? 前にも、こんなことが有ったの?」
「申し上げて良いか、どうか。イヤ、イヤ。一度お嬢さんにオーカミイナリの名を教えてあげただけで大そうなケンツクを食ったから、これ以上は何も申し上げるわけにいきませんや。とにかく、オーカミイナリは本当にタタリをする怖しい神様だなア」
「タタリ?」
川根はそれに答えなかった。そして、そッとお札を返したが、いかにも目の前に近づいたタタリを怖れているような様子だった。
由利子も処置に窮して、仕方なく再び元の位置におさめたが、