Classici giapponesi con furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 23.970 caratteri · 48 schermate
なぜなら、あなた様が御存知の通り、この土蔵の中には、五年越し陽の目を見ることも少く病気がちの人間が医薬を必要としているからでございます」
未亡人は落着いて語りつづけた。
「すべてお見透しですから、今は何を隠しましょう。ただ、当時の切ない事情をおききとり下されませ。キクが庭内を逍遥の折、矢庭に躍りかかった甚吉に首をしめられ手ゴメにされて身ごもったのでございます。一夜キク子が自害して果てようとするのを、かねて私が怪しんでおりました為に、事前に察して取り押え、事の次第を知るに至りましたが、父は激怒逆上のあまり庭前を通りかかった甚吉をこの居間へよびこみ一刀のもとに刺し殺してしまったのです。駈けつけて下さいました花田先生の親切なお指図により、甚吉の顔の皮をはぎ、癩病、発狂、自殺と見せて葬り、主人は生きてこの土蔵の中に今も暮していることはお見透しの通りでございます。博司は生来虚弱のところへ、この秘密の暗さにたえがたく、その切なげな日常を見かねて、海外へ送り、彼の地で安穏に生涯を終らせることにはからいましたのです」
「奥様、よくお話し下さいました」
新十郎は一礼して立上った。