Classici giapponesi con furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 23.522 caratteri · 46 schermate
タイコモチは自分の倅の女郎屋を万が一にしてしまえばオレのものだと思いつのる一方だから頭に血がのぼって心臓が早鐘をうつようになる。そのとき」
左近はまた、たまりかねてクツクツ忍び笑いをしはじめた。さすがの倉三もここに至って、まさにミイラになったように怖しさに身動きができなくなってしまった。
左近は己れに最も血の近い五名の骨肉が盗み、殺し、自殺する動機をつくり機会を与えて、それを見物し、結果いかんと全身亢奮に狂っているのだ。人でもなければ、鬼も遠く及ばない。彼はもはや最も親しい者どもが血で血を洗い、慾に狂い、憎しみにもえて、殺し合うのを見て酔うほかには生きる目的がないのであろう。
左近はようやく忍び笑いを噛み殺して、
「そのとき、な。オレが、なにか、やる。一ツのキッカケをな」
彼はまた、たまりかねて忍び笑い、それを噛み殺すために幾条もの涙の流れをアゴの下まで長くたらした。
彼はもう言わなくとも分るだろうというように、いかにも、さもあるべしというかの如くに、いくつとなく、うなずいた。
「な。面白いことになるぞ。これは、誰にも云うな。見たかったら、お前も夜中に窓の外へ忍んでこい。