Classici giapponesi con furigana
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ほしじょろう
星女郎
泉 鏡花
Leggi 星女郎 (ほしじょろう) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 52.344 caratteri · 104 schermate
すらりと飯櫃形の猿ヶ馬場に、吹溜まった落葉を敷いて、閑々と静まりかえった、埋れ井戸には桔梗が咲き、薄に女郎花が交ったは、薄彩色の褥のようで、上座に猿丸太夫、眷属ずらりと居流れ、連歌でもしそうな模様じゃ。……(焼撃をしたのも九十九折の猿が所為よ、道理こそ、柿の樹と栗の樹は焼かずに背戸へ残したわ。)……などと申す。
山家徒でござるに因って、何か一軒家を買取ったも、古猿の化けた奴。古この猿ヶ馬場には、渾名を熊坂と言った大猿があって、通行の旅人を追剥し、石動の里へ出て、刀の鍔で小豆餅を買ったとある、と雪の炉端で話が積る。
トそこら白いものばっかりで、雪上は白無垢じゃ……なんぞと言う処から、袖裾が出来たものと見えまして、近頃峠の古屋には、世にも美しい婦が住う。
人が通ると、猿ヶ馬場に、むらむらと立つ、靄、霞、霧の中に、御殿女中の装いした婦の姿がすっと立つ――
見たものは命がない。
さあ、その風説が立ちますと、それからこっち両三年、悪いと言うのを強いて越して、麓へ下りて煩うのもあれば、中には全く死んだもござる。……」
「まったく?」
とハタと巻莨を棄てて、境は路傍へ高く居直る。