Classici giapponesi con furigana
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ほしじょろう
星女郎
泉 鏡花
Leggi 星女郎 (ほしじょろう) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 52.344 caratteri · 104 schermate
「お聞きなされ、その若衆の話でござって――ト見ると、唇がキラキラと玉虫色、……それが、ぽっちり燃えるように紅くなったが、莞爾したげな。
若衆は、一支えもせず、腰を抜いたが、手を支く間もない、仰向けに引くりかえる。独りでに手足が動く、ばたばたはじまる。はッあァ、鼬の形と同一じゃ。と胸を突くほど、足が窘む、手が縮まる、五体を手毬にかがられる……六万四千の毛穴から血が颯と霧になって、件のその紅い唇を染めるらしい。草に頸を擦着け擦着け、
(お助け下さい、お助け!)……
と頭で尺取って、じりじりと後退り、――どうやらちっと、緊めつけられた手足の筋の弛んだ処で、馬場の外れへ俵転がし、むっくりこと天窓へ星を載せて、山端へ突立つ、と目が眩んだか、日が暮れたか、四辺は暗くなって何も見えぬ。
で、見返りもせず、逆落し、旧の坂をどどどッと駆下りる――いやもう途中、追々ものの色が分るにつけ、山茨の白いのも女の顔に顕われて、呼吸も吐けずに遁げた、――と申す。
若衆は話の中も、わなわなと歯の根が合わぬ。
(生血を吸われた、お先達、ほう、腕が冷い、氷のようじゃ。)
と引被せてやりました夜具の襟から手を出して、情なさそうに、銀の指環を視める処が、とんと早や大病人でな。