Classici giapponesi con furigana
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これはげんじつてきなかんそう
是は現実的な感想
宮本 百合子
Leggi 是は現実的な感想 (これはげんじつてきなかんそう) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4223 caratteri · 9 schermate
「仮令どんなによくしても監獄はよくならない」――人間をよくする処にはならない、とクロポトキンが云った通りだとすると、ここで数年を暮した女性はどうなって世に送りかえされるのであろう。
男性の中には、自分の経験した獄中生活を記録した人が多くある。古から、古田氏まで沢山ある。種々なことをそれによって知るが、女性には尠い。私は寡聞にして殆ど女性の手になったものを知らない。一つには、女性の犯罪が原始的な故もある。獄中生活を記録し、批判するだけの教養があったら行わない犯罪が女囚には多い。それは頷ずけるが、教育あり、現代の社会に批判もある筈の人が、非常に不運な事情の廻り合わせで或る均衡を失い罪を犯し、獄中生活を経験した場合でさえ、その制度、内容について客観的な評言が世に与えられないのは何故であろう。自分の行為に対する引責――刑に服したことと、経験した獄舎生活の研究とは別のものでありそうに思われるが、堂々たる立場によって発言する人はない。外部からでは役所の記録に表わされたことしか知れない。それ故、女監一巡が熱心を呼び醒したのであった。
あの記事によって私共は日常行事を知り得た。