Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(二)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 215.865 caratteri · 432 schermate
に行った為のあやまちではない、その死因はたしかに縁組の破談にあると彼は一途に認定した。その以来、彼はなんだか物狂わしいような有様となって、ときどきには取り留めもないことを口走るので、家内の者も心配している。現に二、三日まえにも鎌を持ち出して、これから小女郎狐を退治にゆくと狂いまわるのを、大勢がようように抱き止めたというのであった。
「そうかえ」と、長次郎はまた溜息をついた。「そりゃあ困ったものだ。かさねがさねの災難だね」
「やっぱり小女郎さんが祟っているのかも知れません」と、女房は怖ろしそうにささやいた。「そればかりじゃありません。親分も御承知でしょうが、お庄屋さんの猪番小屋で五人も一緒に死ぬという、あれも唯事じゃありますまい」
云うときに店の前に餌を拾っている雀がおどろいたようにぱっと起ったので、長次郎はふとそっちに眼をやると、大きい榎のかげから一人の男が忍ぶように出て行った。長次郎はそのうしろ影を頤で指しながら小声で女房に訊いた。
「あの男は誰だえ。村の者だろう」
「善吉さんのようです」と、女房は伸びあがりながら云った。「このあいだ、猪番小屋で死んだ佐兵衛さんの兄さんですよ」