Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(二)

岡本 綺堂

Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 215.865 caratteri · 432 schermate

Aozora Bunko

それは幾らですえ」と、半七はそらとぼけて訊いた。

それを口切りに、半七はこのあいだの探幽斎の掛物のことを話し出した。

「わたしはあれを買った万さんを識っているが、安物買いの銭うしないで、とんだ食わせものを背負い込んだと、しきりに滾しぬいていましたよ。はははははは」

「だって、おまえさん」と、亭主は少し口を尖らせて云い訳らしく云った。「まったくお値段との相談ですよ、中身は善いか悪いか知りませんが、あの表装だけでも三歩や一両の値打ちはありますからね。して見れば、中身は反古だって損はない筈です。わたしもあんなものは手がけたことが無いので、一旦はことわったのですけれど、近所ずからで無理にたのまれて、よんどころなく引き取ったのですが、年の暮にあんな物を寝かして置くのも迷惑ですから、二百でも三百でも口銭が付いたら売ってしまう積りで、通りかかった屑屋の鉄さんを呼んで、店のまえであの掛地をみせているところへ、横合いからあの人が出て来て、何でもおれに売ってくれろと、自分の方から値をつけて、引ったくるように買って行ってしまったんですから、食わせ物も何もあったもんじゃありませんよ」