Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(二)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 215.865 caratteri · 432 schermate
そうして、なんだか人に逢うのを忌がっているようでした」と、お浪は云った。
自分の鑑定がだんだんに中ってくると半七は思った。彼はもう一度新兵衛の死骸をあらためると、その左の二の腕には紅葉を一面に彫ってあって、その蒼黒い葉のかげに入墨の痕がかくされているのが確かに判った。新兵衛はその過去の犯罪の暗い履歴をもっていて、その腕の刺青は入墨を隠すためであることもすぐに覚られた。彼はその罪を悔いて情けぶかい結構人になった。その罪をほろぼすために毎月の放し鰻をした。かれの犯罪は月の四日の仏に関係をもっているらしいと半七は思った。しかし、どうしてその仏を見付け出していいか。半七はさすがに見当が付かなかった。
そのうちに浅草の七ツ(午後四時)がきこえたので、半七はともかくもここを出て、向う両国へまわって幸次郎の模様を見て来ようと、居あわせた人達に挨拶して門を出ると、陰った空のうえから紫の光がさっとほとばしって来た。おや、光ったなと思う間もなく、大粒の雨がどっと降り出したので、半七は舌打ちをしながら再び内へ引っ返した。
「とうとう降って来た」
「夕立ですからすぐに止みましょう」