Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(五)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 215.744 caratteri · 434 schermate
自分が足を運んで来たお蔭で、飛んだ掘り出し物をしたらしい」
「へえ、そうですかね」
訳を知らない庄太は、ただ感心したように首をかしげていると、隣りでは壁を崩すような音ががらがらと聞こえて、それと同時に弥助が転げるように駈け込んで来た。
「やあ、ひどい、ひどい。飛んだところへほこりを浴びに来た」
彼は手拭で顔や着物を払いながら、半七を見て驚いたように会釈した。
「親分、もう先き廻りをしたのですか」
「江戸っ子は気が早え」と、半七は笑った。「そこで、どうだ。根岸の方は……」
「わっしのことを気が長げえと云うが、その代りに仕事は念入りだ。まあ、聴いておくんなせえ」
「一軒家じゃあねえ、大きな声をするな」
半七に注意されて、彼は小声で話し出した。
三
根岸が下谷区に編入されたのは明治以後のことで、その以前は豊島郡金杉村の一部である。根岸といえば鶯の名所のようにも思われ、いわゆる「同じ垣根の幾曲り」の別荘地を忍ばせるのであるが、根岸が風雅の里として栄えたのは、文化文政時代から天保初年が尤も盛りで、水野閣老の天保改革の際に、奢侈を矯正する趣意から武家町人らの百姓地に住むことが禁止された。