Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(五)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 215.744 caratteri · 434 schermate
「はい」と、喜兵衛は答えた。「それが微かな声でよく聴き取れなかったのですが……。なんでも『大……年……年造』と云ったように聞こえましたが……」
「そうすると大工の年造だね」と、善八は云った。
「ですが、その年造という人は、コロリで死んだそうですから……」
「おめえは二、三日前の晩に見たと云うじゃあねえか」と、善八は又云った。
「それは人違いかも知れませんので、どうもはっきりした事は申し上げられません」
これで先ずひと通りの調べを終って、半七と善八はここを出た。
「大工の年造という奴は生きているんでしょうか」と、善八はあるきながら訊いた。
「コロリで死んで、焼き場へ運んで、骨揚げをして来た奴が、生きていると云うのも不思議だが、関口屋の長屋へも年造の幽霊が出たと云うから、どうかして生きているのかも知れねえ」と、半七は云った。「次右衛門が死にぎわに、年造と云った以上、どうも年造が殺したとしか思われねえ。そこで『大』と云ったのは大工の『大』か、煙草屋の大吉の『大』か、それを考えなけりゃあならねえ。おそらく大吉だろうな」
「そうでしょうか」
「なにしろ此の一件には大吉が係り合っているに相違ねえ。