Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(五)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 215.744 caratteri · 434 schermate
さすがは写真道楽だけあって、人物や風景や、みな鮮明に写し出されているのを、半七らは感心しながら覗いていると、ヘンリーはやがて一枚の写真をとりあげた。
「ありました、ありました。これシマダさんあります」
半七はその写真を受け取って眺めると、成程それは二十七八から三十ぐらいの細おもての男で、その人品も卑しくなかった。
「おめえはこれを知らねえか」と、半七はその写真を三五郎に見せた。
「知りませんね」
「多吉を連れて来ればよかったな」
云ううちに、ヘンリーは更に他の写真をテーブルの上にならべた。それは本牧あたりの風景の写真であった。次に列べられた一枚の写真――それをひと目見ると、半七も松吉も思わず身を動かした。それは女の裸体写真であった。女は肌に一糸を着けない赤裸で、その右ひだりの胸と右ひだりの腕に蟹を彫っていた。
「おい、松。不思議なところで不思議な人に逢ったな」と、半七は小声で云った。
「むむう」と、松吉はうなるように溜め息をついていた。
四五十枚の写真全部をあらためたなかで、獲物はシマダの写真と、女の裸体写真の二枚に過ぎなかったが、これは意外な獲物であると半七は思った。