Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(五)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 215.744 caratteri · 434 schermate
「はい」
「先生の親類ですかえ」
吾八は黙っていた。
「それとも色女かえ」
半七は笑いながら訊いた。吾八はやはり黙っていた。
「お角は始終ここの家に寝泊まりしているのですか」
「いいえ、時によると半月ぐらい泊まっていることもありますが……」
「先生は異人館のハリソンのところへ、始終出這入りをしているそうですね」
「はい。毎月五、六度ぐらいは参ります」
「お角もハリソンの家に行ったことがありますかえ」
吾八はまた黙ってしまった。
「おまえさん、正直そうな顔をしていながら、お角のことを訊くと、はっきり云わねえのはどういうわけだね」と、半七は又笑った。「先生はお角を異人館へ連れて行って、蟹のほり物を裸で写させたろう。わたしはその写真を見て来たのだ」
吾八はやはり黙っていた。
「おまえさんは知らねえかえ」
「知りません」と、吾八は小声で答えた。
「お角は今どこにいるね」
「知りません」
「先生と一緒に江戸へ行ったのじゃあねえかね」
「知りません」
「おまえさんは先生が江戸で殺されたのを知っているかえ」
「え」と、吾八は驚いたように相手の顔をみあげた。「それは本当ですか」
「むむ。早桶へ入れたままで大川へほうり込まれた。