Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(五)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 215.744 caratteri · 434 schermate
馬を盗む以上は、どこへか売りに行くのが普通であるが、あるいは詮議を恐れて当分は隠して置くのかも知れないと思われた。
あくる日の午過ぎに幸次郎が来た。
「お角の居どころは知れました。浅草の茅町一丁目、第六天の門前に小さい駄菓子屋があります。おそよという婆さんと、お花という十三四の孫娘の二人暮らしで、その二階の三畳にお角はくすぶっているのです」
「商売は巾着切りか」と、半七は訊いた。
「若い時から矢場女をしたり、旦那取りをしたり、いろいろのことをやって来たようですが、この頃は決まった亭主も無し、商売も無し、まあ巾着切りが本職でしょうね。女のくせに酒を飲む、博奕を打つ、殊に博奕が道楽と来ているのだから、他人の巾着を稼いだくらいじゃあ、あんまり旨い酒も飲めねえようですよ。それでもこの七月頃にゃあ、近所の近江屋という呉服屋の通い番頭を引っかけて、蟹の彫り物の凄いところを見せて、三十両とか五十両とか捲き上げたそうです。駄菓子屋の婆さんも近所の手前、お角の評判の悪いのに困り切って、なんとかして追い出そうとしているが、お角がなかなか動かねえので持て余しているらしく、わっしにも頻りに愚痴を云っていましたよ」