Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(五)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 215.744 caratteri · 434 schermate
それも同じ場所では人の目につく虞れがあるので、時々に場所を変えることにして、この頃は道灌山の辺に隠してあるから、いずれ持ち帰ってお前に戻すと誓ったので、お千も一旦は得心して帰った。
「おころは狐を返したか」と、半七は訊いた。
「返しません」と、お千の窪んだ眼はいよいよ異様にかがやいた。「わたくしも油断なく気をつけていますと、道灌山に隠してあるというのは嘘で、ほかに隠してあるらしいのです。その上に、わたくしが幾たび催促しても返しません。きのうの夕方、池の端で逢いましたから、きょうこそは勘弁ならないと厳しく催促しますと、実は団子坂の空地の古祠のなかに隠してあるから、夜更けに行って取り出すと云うのです。それでは九ツ過ぎに逢おうと約束しまして、その時刻にこの空地へ来てみますと、おころは、ひと足先に来ていました。そこで祠の扉をあけると狐はいません。いつの間にか逃げたらしいと云うのですが、わたくしは本当にしません。わたくしをだまして、又どこへか隠したに相違ないとおころを激しく責めましたが、おころはどうしても知らないと云う。もういよいよ勘弁が出来なくなりましたから、その場で殺してしまいました」