Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(五)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 215.744 caratteri · 434 schermate
「不思議があっても無くっても、当人はいませんよ。大かた師匠を見限って、ほかの小屋へでも行ったのでしょう。ここの家へばかり因縁を付けに来たって仕様がない。おまえさんも国姓爺を勤める役者だ。唐天竺まで渡って探して歩いたらいいでしょう」と、お金はせせら笑っていた。
喧嘩の火の手はいよいよ強くなるばかりである。小三は舞台の和藤内をそのままに、大きい眼を剥いて又呶鳴った。
「シラを切っても、いけないいけない。あたしはちゃんと証拠を握っているのだ。ここの師匠は化けもんだ、女のくせに女をだまして、金も着物もみんな捲きあげて、仕舞いには本人の体まで隠して……。並大抵のことじゃあ埓があかないから、きょうは芝居を休んで掛け合いに来たのだ。もうこうなりゃあ出るところへ出て、拐引の訴えをするから、そう思うがいい」
「どうとも勝手にするがいいのさ。白い黒いはお上で決めて下さるだろう」
「知れたことさ。そのときに泣きっ面をしないがいい。さあ、もう行こうよ」
小三は弟子たちをみかえって表へ出ると、半七はふた足三足追いかけて呼び留めた。
「おい、師匠。待ってくんねえ」
六
「長くなるから、ここらでお仕舞いにしましょうかね」