Classici giapponesi con furigana
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きょくていばきん
曲亭馬琴
邦枝 完二
Leggi 曲亭馬琴 (きょくていばきん) di 邦枝 完二 (くにえだかんじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.788 caratteri · 24 schermate
もないが、第一お前さん、そんな野暮な恰好をして、これまでに、黄表紙か洒落本の一冊でも、読んだことがおあんなさるのかい」
「ございます」
馬琴は、飽くまで、石のように真面目だった。
「どんな物を読みなすった」
「まず先生のお作なら、安永七年にお書卸しの黄表紙お花半七を始め、翌年御開板の遊人三幅対、夏祭其翌年、小野篁伝、天明に移りましては、久知満免登里、七笑顔当世姿、御存商売物、客人女郎不案配即席料理、悪七変目景清、江戸春一夜千両、吉原楊枝、夜半の茶漬。なおまた昨年中の御出版は、一百三升芋地獄から、読本の通俗大聖伝まで、何ひとつ落した物のないまでに、拝読いたしてまいりました」
「うむ、そうかい」
聞いているうちに、いつか京伝の膝は、火桶を脇へ突きのけて、座布団の上から滑り落ちていた。
「よく読んだの」
「はいおかげさまで。……」
「しかし、現在お前さんは、何をして暮しているんだの」
「只今は、これぞと申すこともいたしては居りませぬが、曾てはお旗本の屋敷に奉公いたしましたり山本宗英先生の許に御厄介になって、医術を学んだこともございます」
「ほうお医者さんの崩れかい。それじゃその道で、おまんまは食べられるという訳合か」