Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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つきよのかくれんぼ

月夜のかくれんぼ

槙本 楠郎

Leggi 月夜のかくれんぼ (つきよのかくれんぼ) di 槙本 楠郎 (まきもとくすろう) in giapponese con furigana. JLPT N4. Tocca una parola per il significato.

N4 · base · kanji e kana moderni · 3140 caratteri · 7 schermate

Aozora Bunko

けれど、それはちかいうちにすっかり、この田んぼをかりてつくっているお百姓たちが、お金でじぶんのものにかいとれることになったのです。

だから、この子だぬきのような子どもたちは、おやからそれをきいて、とてもうれしいのでした。

「もう、いいかい?」

「もう、いいよう……」

ヒラヒラ、き色いチョウチョウのとびたつ、なの花ばたけのかすんだ中を、小さい鬼はおぼろ月にてらされて、あたまだけ見えかくれしながら、こえのしたほうへ進んでいきます。

「もう、いいかい?」

「もう、いいよう……」

小さな鬼が、花の中にもぐっている(はなもぐり)という、かわいいコガネムシのように、なの花ばたけをにげていくこえをおっかけていると、ふと、まじかのところに人かげが見えました。だれだろうと思いながら、またよびかけました。

「もう、いいかい?」

「もう、いいよう……」

だが、きこえてきたのは、ずっととおくからのこえで、すぐそばのなの花ばたけの中をいく人かげは、なんともこたえません。小さな鬼は、おかしいなと思いました。

「もう、いいかい?」

またよびかけましたが、へんじはとおくからきこえてくるばかりで、すぐそばをいく人かげは、だまっています。