Classici giapponesi con furigana
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つきよのかくれんぼ
月夜のかくれんぼ
槙本 楠郎
Leggi 月夜のかくれんぼ (つきよのかくれんぼ) di 槙本 楠郎 (まきもとくすろう) in giapponese con furigana. JLPT N4. Tocca una parola per il significato.
N4 · base · kanji e kana moderni · 3140 caratteri · 7 schermate
き色いなの花の上に、くびだけ出して、とてもおちついて、ゆっくりゆっくり歩いています。
「もう、いいかい?」
もう一どよびかけて、小さい鬼は、十メートルばかりまえをいくその人かげを、じっと見ました。だが人かげは、べつにおどろくようすもなく、ふりむきもしません。あいかわらず、おぼろな月の光をあびて、ゆっくりゆっくり進んでいます。
小さい鬼は、はらがたって、おっかけながらよびました。
「おい、きみ、見つけたよ! ずるいや、へんじもしないで!」
と、その人かげは、はじめて気がついたというふうに立ちどまって、ひょいとふりむきました。そしてニッコリとわらいましたが、そのかおは、見たことがあるようで、またないようで、だれだか思い出せませんでした。
「きみ、見つけたよ。きみも鬼になるんだよ。」
すると、その人かげは、またわらいましたが、そのとき、あごの下のくびに、赤いネクタイのようなものが、ちょっと見えました。小さな鬼は、ふしぎに思いました。そのかおは男の子なのに、赤いそんなものをつけているからです。
(ほんとに、おかしいな。あのかおは、だれだろう?)
そうかんがえているうちに、小さな鬼には、そのかおが、さっきじぶんが、そのまえにしゃがんで目をつぶって、かずをかぞえた、あのおじぞうさんのかおだと思われてきました。