Classici giapponesi con furigana
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きのこせっぽう
木の子説法
泉 鏡花
Leggi 木の子説法 (きのこせっぽう) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.107 caratteri · 34 schermate
「――その年の残暑の激しさといってはありませんでした。内中皆裸体です。六畳に三畳、二階が六畳という浅間ですから、開放しで皆見えますが、近所が近所だから、そんな事は平気なものです。――色気も娑婆気も沢山な奴等が、たかが暑いくらいで、そんな状をするのではありません。実はまるで衣類がない。――これが寒中だと、とうの昔凍え死んで、こんな口を利くものは、貴方がたの前に消えてしまっていたんでしょうね。
男はまだしも、婦もそれです。ご新姐――いま時、妙な呼び方で。……主人が医師の出来損いですから、出来損いでも奥さん。……さしあたってな小博打が的だったのですから、三下の潜りでも、姉さん。――話のついでですが、裸の中の大男の尻の黄色なのが主人で、汚れた畚褌をしていたのです、褌が畚じゃ、姉ごとは行きません。それにした処で、姉さんとでも云うべき処を、ご新姐――と皆が呼びましたのは。――
万世橋向うの――町の裏店に、もと洋服のさい取を萎して、あざとい碁会所をやっていた――金六、ちゃら金という、野幇間のような兀のちょいちょい顔を出すのが、ご新姐、ご新姐という、それがつい、口癖になったんですが。