Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みいらのみみかざり

木乃伊の耳飾

国枝 史郎

Leggi 木乃伊の耳飾 (みいらのみみかざり) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 5905 caratteri · 12 schermate

Aozora Bunko

四

そして暫時経ってから、

「兎に角もとめて置きましょう。金剛石一つだけ取り外して頸飾にしても立派ですわ」

それで仏蘭西の宝石商は、恭しく夫人に一礼して、邸を退出したのであった。

四

偖、英国の考古学者、ドイルス博士の冒険に依って、世に現われた耳飾の、不思議を尽した物語も「此世の事はすべて正し」と、詩人ブラウニングが咏ったように、全く意外の方面から、すべて正しく解釈された。

全く意外の方面とは、そもそもどっちの方面かというに、警視庁に依って捕縛された、或大賊が自分の口から、止むを得ずもらした一つの罪状! その罪状こそそれである。

その大賊は云うのであった……。

「……そういう訳で金字塔の、曾て知られない秘密の室で、私は莫大な金目を持った耳飾を手には入れましたものの、その耳飾を手に持っていては、ギゼーの町から出ることは出来ず――何故かといいますと、官憲の方で、私、即、宝石泥棒が、ギゼーの町へ入り込んだことを、いつか感付いたと見えまして、町の要所を十重二十重に取り囲んでいたからでございます。それで私は耳飾を、他人の手によって運び出したいものと、窃かに苦心して居りました。