Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
すだま
木魂
夢野 久作
Leggi 木魂 (すだま) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 23.668 caratteri · 46 schermate
自分の孫が死んだばしのごと歎いてなあ……」
あとはスッスッという啜り泣きの声が聞こえるばかりであったが、彼はそれでも別段に気に止めなかった。そうした言葉の意味を考える力も無いままに又もうとうとしかけたのであった。
「橋本先生も云うて御座ったけんどなあ。お父さんもモウこのまま死んで終わっしゃった方が幸福かも知れんち云うてなあ……」
といったようなボソボソ話を聞くともなく耳に止めながら……自分が死んだ報せを聞いて、口をアングリと開いたまま、眼をパチパチさせている人々の顔と、向い合って微笑しながら……。
けれどもそのうちに、さしもの大熱が奇蹟的に引いてしまうと、彼は一時、放神状態に陥ってしまった。和尚さんがお経を読みに来ても知らん顔をして縁側に腰をかけていたり、妻の生家から見舞いのために配達させていた豆乳を一本も飲まなかったりしていたが、それでも学校に出る事だけは忘れなかったと見えて、体力が出て来ると間もなく、何の予告もしないまま、黒い鞄を抱え込んでコツコツと登校し初めたのであった。
教員室の連中は皆驚いた。見違えるほど窶れ果てた顔に、著しく白髪の殖えた無精髯を蓬々と生やした彼の相好を振り返りつつ、互いに眼と眼を見交した。