Classici giapponesi con furigana
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ほんごうのめいぶつ
本郷の名物
宮本 百合子
Leggi 本郷の名物 (ほんごうのめいぶつ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 1058 caratteri · 3 schermate
地獄の三丁目だぞ? とどなりつける。そして、すべての機会をのがさず、コンクリートのせまい廊下へひきずりだして、古タイヤのなかの赤いゴム・チューブで、留置者をひっぱたくのだった。女でも、ひろい室の真中に一列に正座させて、どこにも背中のもたせられないようにし、すこし居眠りしていると監房の大きな錠前をひどい音でガチャン! とたたきつけて、おどろかした。時間ぎめで、順ぐり用便させるとき、すこし手間をかけている男に、きくにたえない悪罵をあびせながら、水道栓にホースをつけて、かがんでいる者の頭の上から水をぶっかけた。どこでも、女のためにはいくらかの心づかいをして、たとえば、朝おきたばかりのときは女をさきに便所にやるようにしていたのに、本富士では女をあとにして、しかも掃除をすましてからでなければ、許さなかった。こういうことは、自由な生活のなかでは想像できない苦痛を与えることだった。
戦災で本富士署が焼けおちて数日後、わたしはあそこを通りがかった。第一に心にうかんだのは留置人で、やけ死された人はいなかったろうかということであった。
「やぶそば」のありなしや「のんき」