Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かきのきのあるいえ

柿の木のある家

壺井 栄

Leggi 柿の木のある家 (かきのきのあるいえ) di 壺井 栄 (つぼいさかえ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 15.460 caratteri · 32 schermate

Aozora Bunko

「わかったよ。シャッポだ。もうぜったいに赤ん坊をくれって、云わんからな。」

そういって、洋一の前に手をついておじぎをしたので、またも大笑いになりました。

それからあと、ほんとに三太郎おじさんは、新之助をくれと、ちっともいわなくなりました。しかし赤ん坊は、しんからかわいいらしく、畠の帰りなど、毎日のように立ちよって、いっとき赤ん坊の顔をみて帰りました。それは、フミエの時にも洋一の時にもそうしていたのですが、それを洋一たちはしらないものですから、ただ、新之助がほしさにそうしているのだと思うのでした。三太郎おばさんときたら、もっとかわいいらしく、毎日一度は、こないことがありません。古いゆかたをといておしめをつくってくれたり、赤ん坊の着物をぬってくれたりしました。なにしろ、一人分のおしめと、一人分の着物より、用意していなかったので、それをもらわなくてはまにあいません。それからまた、おかあさんのお乳がよく出るようにとて、手打ちうどんをつくってきたり、自分のうちにできた卵をそっくり持ってきてくれたり、いろいろ気をくばってくれました。その度に洋一は心配しましたが、時々は気の毒になり、よっぽど、一人だけ上げるといおうかな、と考え直すこともありました。