Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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くわのきものがたり

桑の木物語

山本 周五郎

Leggi 桑の木物語 (くわのきものがたり) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.815 caratteri · 79 schermate

Aozora Bunko

池のふちにあるへんてこな岩の、肩のところに出っ張があった。かたちが悪いからそいつを金槌で欠いて取ったが、そのときも同じような小言をくわされた。それから踏石、――玄関の脇の木戸口から広縁まで、平ぺったい石がとびとびに置いてある。それを踏んでゆくようになっているのだが、そいつがひどくぞんざいで、一つは左へ次は右へというふうに、へんに曲って置かれてあった。おそらく意地の悪い人間か眼の狂ったやつの仕事だろう――よし、たまには善いこともしてやるさ、悠二郎はこう思って、そいつを一列にまっすぐに置きなおした。たいして大きくも厚くもないが、重いことはべらぼうに重かった。彼は汗だくになり、終ったときには足がふらふらした。

ひとに知れない善行というものは気持のいいものだ、悠二郎は父がそれを発見したときの、驚きと嘆賞の声を想像し、疲れも忘れてぞくぞくした。――が、その結果はまるで予期に反したものだった。どう予期に反したかは云わないほうがいいだろう、……要するに彼は父の見ている前で、もういちど汗だくになって、その踏石を元のように置きなおさなければならなかった。

庭の土を掘っていたら慈姑が出て来た。