Classici giapponesi con furigana
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うめづしえんおうでん
梅津只円翁伝
杉山 萠円
Leggi 梅津只円翁伝 (うめづしえんおうでん) di 杉山 萠円 (すぎやまほうえん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 65.582 caratteri · 130 schermate
それから五郎丸の投げ方の稽古であるが、投げ方が悪いと翁が途方もない力でシッカと獅噛み付いて離れないので困った。
これは最初筆者が、子供ながら翁のような老人を本気に投げていいかどうか迷って躊躇したのが翁に悪印象を残したのに原因していたらしい。実に意地の悪い不愉快な爺さんだと思った。
そればかりでない。
遠慮のないところを告白すると翁は総義歯をしていたのであるが、その呼吸が堪らなく臭い事を発見したので最初からウンザリした。背後から筆者の肩を抱締めたまま筆者の耳の処に顔を持って来て、
「本気で、本気で投げんと不可ん。投げんと殺されるぞ。力一パイ。肩を外いて。そうそう」
というソノ息吹きの臭いこと。とても息苦しくてムカムカして来てしようがなかった。
◇
高弟梅津朔造氏の令息で、梅津昌吉という人が居た。今四谷の喜多宗家に居られる梅津兼邦君の父君であるが、翁の歿後は脇方専門のようになっていた。
元来無器用な人であったらしく、狂言から仕手方に転向した上村又次郎氏と共にいつも翁から叱られるので有名であったが、それでも屈せず撓まぬ勉強によって福岡地方で押しも押されもせぬ師家になられた事実が、同時に有名であった。