Classici giapponesi con furigana
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ふくろうのめ
梟の眼
大倉 燁子
Leggi 梟の眼 (ふくろうのめ) di 大倉 燁子 (おおくらてるこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.354 caratteri · 23 schermate
それはネックレースには違いなかったが、ダイヤではない、ルビーと真珠を鏤めたもので、銀髪婦人のと似てもつかぬ安物であった。春樹は顔を赤らめ、それを奪い取って自分のポケットに押し込み、
「生意気な真似をしやがる、だが、これは俺のものじゃないんだ」
「じゃ、誰のものなの?」
「妹のさ。陽子の奴、俺が止せって、あれほど云うのもきかないで、こんな安物を首にぶら下げて来たもんだから、ホールの入口まで来ると恥しくなって、とってしまい、俺に預けたんだ」
彼女は失望のいろを顔に浮かべながら、苦笑いしていた。
「しかし、君もなかなか凄い腕だね」とつくづく感心したように云ったが、急に舌打ちして、
「だが――、忌々しいなあ、俺は今まで人にやられた事は一度もなかったんだのに――」
「それや仕方がないわ。相手が私だもの」
「何だって?」
「世界的のスリの名人を向へ廻しちゃ、いくら平松の若様だッて、敵いッこありゃしない」
「フム、やっぱり君だったのか。多分、そんな事ちゃないかと思っていた。しかし、観光団で豪いスリがやって来たって事は大分評判らしいぜ。余り警察を甘く見ていると取っ掴るぞ」
「大丈夫だわよ。