Classici giapponesi con furigana
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えどかとうきょうか
梵雲庵雑話
淡島 寒月
Leggi 梵雲庵雑話 (えどかとうきょうか) di 淡島 寒月 (あわしまかんげつ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 33.841 caratteri · 73 schermate
ッて馬喰町辺では有名な男で、「おはよ/\の――で御座いかな」という言葉が流行った位だ。
売声で今一つ明治前に名高かったのは、十軒店の治郎公というのが、稲荷鮨を夜売り歩いた。この治郎公は爺でしたが、声が馬鹿に好い、粋な喉でしたので大流行を極めた。この男の売声というのは、初めに「十軒店の治郎公」とまず名乗りを上げて、次にそれは/\猥褻な歌を、何ともいえぬ好い喉で歌うのですが、歌は猥褻な露骨なもので、例を出すことも出来ないほどです。鮨売の粋な売声では、例の江の鮨売などは、生粋の江戸前でしたろう。この系統を引いてるものですが、治郎公のは声が好いというだけです。この治郎公の息子か何かが、この間まで本石町の人形屋光月の傍に鮨屋を出していましたっけ。市区改正後はどうなりましたか。
この時分、町を歩いて見てやたらに眼に付いて、商売家になければならぬように思われたのは、三泣車というのです。小僧が泣き、車力が泣き、車が泣くというので、三泣車といったので、車輪は極く小くして、轅を両腋の辺に持って、押して行く車で、今でも田舎の呉服屋などで見受ける押車です。この車が大いに流行ったもので、三泣車がないと商家の体面にかかわるという位なのでした。