Classici giapponesi con furigana
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かんおけのはなよめ
棺桶の花嫁
海野 十三
Leggi 棺桶の花嫁 (かんおけのはなよめ) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 42.845 caratteri · 86 schermate
ミチミは何処で求めたものか彼女らしい気品の高い単衣を着、そしてその上に青い帯を締めていた。
「よく分ったネ。こんな所にいるということが――」
「ええ。――でも、新聞に貴郎のことが出ていたわ。ほんとに今度は、お気の毒な目にお遭いになったのネ」
「いや、やっぱり僕の行いがよくなかったんだ。魔がさしたんだネ。誰を怨むこともないよ」
杜は心の底から懺悔の気持になった。
「そうネ。世の中には、自分の考えどおりにならないことが沢山あるのネ。今のあたしもそうなのよ」
ミチミはそれを鼻にかかった甘ったるい声でいって、眼を下に俯せた。そこには単衣をとおして、香りの高いはち切れるような女の肉体が感ぜられる、丸々とした膝があった。杜はムラムラと起る嫉妬の念を、どう隠すことも出来なかった。
「もうわざとらしい云い訳なんかしないでいいよ。君は正面きってあの長髪の御主人の惚気を云っていいんだよ」
「まあ、――」
ミチミは張りのある大きな眼で杜を見据えた。
「貴郎はあたしのことを誤解しているのネ。きっと御自分のことを考えて、あたしの場合も恐らくそうだろうと邪推しているんでしょ。そんな勝手な考え方はよしてよ。