Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
かんおけのはなよめ
棺桶の花嫁
海野 十三
Leggi 棺桶の花嫁 (かんおけのはなよめ) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 42.845 caratteri · 86 schermate
もちろん、すべての計画と命令とは、あたし一人がやったんだわ」
「人を殺してどうするんだ」
「そんなことはよく分っているじゃないの。あたしはただ貴郎が欲しいばっかりよ。だからそれを邪魔する者を片づけたばかりなんだわ」
杜は大きくブルブルと身慄いした。
「――ああ僕は、この手でとうとう人を殺してしまったのだ。ああ、もっともっと前に気がつかなけりゃならなかったんだ。先刻か、いやいや。もっと前だ。お千が殺された時か。いやいやもっともっと前だ。そうだ震災になる前に考えて決行しなきゃならなかったんだ。ああもう遅い。とりかえしがつかない」
そういって、杜はわれとわが頭を握り拳でもってゴツンゴツンと殴った。その痛々しい響は、物云いたげな有坂の下垂死体の前に、いつまでも続いていた。
13
杜はミチミを連れて、久方ぶりで郷里に帰った。今はもう誰に憚るところもなく、一軒の家を借り同棲することとなった。いや憚るところもなくといっても、彼等二人は晴れて同棲を始めたわけではなく、倶に追わるる身の、やがて必然的に放れ離れになる日を覚悟して、僅かに残る幾日かの生への執着を能うるかぎり貪りつくしたいと考えたからだった。