Classici giapponesi con furigana
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かんおけのはなよめ
棺桶の花嫁
海野 十三
Leggi 棺桶の花嫁 (かんおけのはなよめ) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 42.845 caratteri · 86 schermate
その切迫した新生活の展開いくばくもならぬうちに、杜はミチミについていろいろの愕くべき事実を知った。その一つは彼女が、いつか羞らいをもって彼に告げたごとく、彼女がこのたび杜と同棲する以前に於ては、ミチミの身体が全く純潔を保たれていたという意外なる事実であった。ミチミの信念と勝気は十二分に証明せられた。
もう一つは、彼女の犯行がいつも一定の条件のもとに突発したということだった。それは彼女の生理的な周期的変調が犯行を刺戟するのであった。杜はそれを彼女の口から聞いて、過去に於けるいろいろな事象を思い出して、なるほどと肯いたのであった。お千殺しの現場に落ちていた血痕も、これを顕微鏡下に調べてみれば、そこに特徴ある粘膜の小片が発見されたに違いなかったのである。さもなければ分析試験を俟って多量のグリコーゲンを検出することができたであろう。いずれにしても、それは生理的な落としものであることが証明される筈であった。ともあれ、そういう条件下の出来事だとすると、これはうまくゆけば、やがてミチミが法廷に裁かれても、死一等を減ぜられることになろうと思った。それはこの際のせめてもの悦びであった。