Classici giapponesi con furigana
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なんこうふじん
楠公夫人
上村 松園
Leggi 楠公夫人 (なんこうふじん) di 上村 松園 (うえむらしょうえん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 2234 caratteri · 5 schermate
私は昭和十六年四月十七日の湊川神社の大祭に神戸へ赴き神前にその旨を御報告お誓い申しあげて来た。
ところが、困ったことに、楠公夫人の面影をつたえる参考のものは残っていないということであった。
どこへ問い合わしても楠公夫人の肖像は残っていないとの返事に私は、
「これは並大抵の仕事ではないぞ」
と、心ひそかに思ったことであった。
楠公夫人久子は、河内国甘南備の郷字矢佐利の住人、南江備前守正忠の末の妹で、幼い時に父母に訣れ、兄正忠夫妻の教育を享けて成人した淑徳高い女性である。
それで南江備前守の肖像でも――と探してみたがこれも入手出来ず、
「久子夫人という方は、一体どのような顔立ちの方であったろう?」
そんなことを案じているうちに、一年はすんでしまった。
湊川神社には、すでに横山大観先生の楠公が納まっているのである。
私は一日も早く夫人の像を納めたいとあせるのであるが、楠公夫人のお顔がどうしても想像出来ないのであった。
ところが去年の春、以前私のお弟子さんであった女流の画人で、河内生まれの方がひょっこり訪ねて来て、談たまたま楠公夫人の話が出た折り、そのお弟子さんは、