Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かっこんとう

橘外男ワンダーランド ユーモア小説篇

橘 外男

Leggi 橘外男ワンダーランド ユーモア小説篇 (かっこんとう) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 16.213 caratteri · 34 schermate

Aozora Bunko

雷専門の、雑学者だね。私設雷専門取調委員長ってところだね……つまり……ソノ……臆病なんだな」

と吐したには、腹が立った。以来私は、この小説家とは道で逢っても、口もきかん。

ともかく何と笑われても私は雷が怖くて、恐ろしくて仕方がない。雷を嫌悪し憎悪し、恐怖し、呪詛し、戦慄するもの私のごときはないであろう。そしてこれをもってこれを観れば、私という人間はいい年をしてよほどの、臆病者なのであろう。

臆病なればこそ、五尺六寸四分の大い図体をして、鬼をもひしがんばかりの獰猛な人相をしているくせに、カミナリが怖いなぞと、バカばかりほざいているわけなのであるが、しかし自分ではそう思いながらも、人から臆病もの呼ばわりされると、無性に腹が立つ。

私が雷を恐れるのは、何か私の身体が特別に雷の感度に鋭敏な、電気の良導体みたいにでき上がっているからであろう。臆病とか臆病でないとか、そんな人間の本質なんぞに関係のある話ではないぞ。昔、豪勇なる武士で、青蛙を見ると口がきけなくなるという蛙の良導体みてえな、豪傑があったではないか! と、理屈の一つもヒネクリたくなるのであるが、何と詭弁を弄しても、結局は臆病なるが故の、させるわざであろうと心の中で苦笑している。