Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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うたあんどん

歌行灯

泉 鏡花

Leggi 歌行灯 (うたあんどん) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 36.094 caratteri · 72 schermate

Aozora Bunko

「遣れよ、さあ、(戻馬乗らんせんか、)と、後生だから一つ気取ってくれ。」

「へい、(戻馬乗らせんか、)と言うでございますかね、戻馬乗らんせんか。」

と早口で車夫は実体。

「はははは、法性寺入道前の関白太政大臣と言ったら腹を立ちやった、法性寺入道前の関白太政大臣様と来ている。」とまたアハハと笑う。

「さあ、もし召して下さい。」

と話は極った筈にして、委細構わず、車夫は取着いて梶棒を差向ける。

小父者、目を据えてわざと見て、

「ヤレコリャ車なんぞ、よオしよし。」

「いや、よしではない。」

とそこに一人つくねんと、添竹に、その枯菊の縋った、霜の翁は、旅のあわれを、月空に知った姿で、

「早く車を雇わっしゃれ。手荷物はあり、勝手知れぬ町の中を、何を当にぶらつこうで。」と口叱言で半ば呟く。

「いや、まず一つ、(よヲしよし、)と切出さんと、本文に合わぬてさ。処へ喜多八が口を出して、(しょうろく四銭で乗るべいか。)馬士が、(そんなら、ようせよせ。)と言いやす、馬がヒインヒインと嘶う。」

「若いもの、その人に構うまい。車を早く。川口の湊屋と言う旅籠屋へ行くのじゃ。」

「ええ、二台でござりますね。