Classici giapponesi con furigana
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わすれえぬひとびと
武蔵野
国木田 独歩
Leggi 武蔵野 (わすれえぬひとびと) di 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 94.018 caratteri · 192 schermate
この時母屋でドッと笑い声がした。お梅はいまいましそうに舌うちをして、ほんとにいつまでやってるんだろうとつぶやきながら道へ出た。橋の上で話し声が聞こえるようだから、もしかと思って来ると先生一人、欄干に倚っかかッて空を仰いでいた。
『オヤお一人?』
『あア。』気のない返事。
『幸ちゃん帰りましたの?』お梅も欄干に倚って時田の顔をじっと見ている。
『今帰ったよ、』と大あくびをして『梅ちゃんどうして浪花節聴かないの、僕一つ聴いて来ようか。』
『およしなさいよつまらない! あたし聴いてたけど頭が痛くなって逃げ出したの。』
二人はしばし黙っていた。水車へ水を取るので橋から少し下流に井堰がある、そのため水がよどんで細長い池のようになっている、その岸は雑木が茂って水の上に差し出ているのが暗い影を映しまた月の光が落ちているところは鏡のよう。たぶん羽虫が飛ぶのであろう折り折り小さな波紋が消えてはまた現われている、お梅はじっと水を見ていたが、ついに
『幸ちゃんの話は何でした。』
『神田の叔父の方へしばらく往っていたいがどうしたもんだろうと相談に来たのサ。』
『先生何と言ってやりました。