Classici giapponesi con furigana
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むさしの
武蔵野
国木田 独歩
Leggi 武蔵野 (むさしの) di 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.584 caratteri · 31 schermate
そよ吹く風は忍ぶように木末を伝ッた、照ると曇るとで雨にじめつく林の中のようすが間断なく移り変わッた、あるいはそこにありとある物すべて一時に微笑したように、隈なくあかみわたッて、さのみ繁くもない樺のほそぼそとした幹は思いがけずも白絹めく、やさしい光沢を帯び、地上に散り布いた、細かな落ち葉はにわかに日に映じてまばゆきまでに金色を放ち、頭をかきむしッたような『パアポロトニク』(蕨の類い)のみごとな茎、しかも熟えすぎた葡萄めく色を帯びたのが、際限もなくもつれからみつして目前に透かして見られた。
あるいはまたあたり一面にわかに薄暗くなりだして、瞬く間に物のあいろも見えなくなり、樺の木立ちも、降り積ッたままでまた日の眼に逢わぬ雪のように、白くおぼろに霞む――と小雨が忍びやかに、怪し気に、私語するようにバラバラと降ッて通ッた。樺の木の葉はいちじるしく光沢が褪めてもさすがになお青かッた、がただそちこちに立つ稚木のみはすべて赤くも黄いろくも色づいて、おりおり日の光りが今ま雨に濡れたばかりの細枝の繁みを漏れて滑りながらに脱けてくるのをあびては、キラキラときらめいた」