Classici giapponesi con furigana
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したいろうそく
死体蝋燭
小酒井 不木
Leggi 死体蝋燭 (したいろうそく) di 小酒井 不木 (こざかいふぼく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4917 caratteri · 10 schermate
和尚は悪魔の笑いを笑った。その時、暴風雨は一層つよく本堂をゆすぶった。
「これ、この期になって、お前がいくら、なんといっても、わしはもう容赦しない。さあ、覚悟をせい!」
こう言ったかと思うと、和尚は腰のあたりに手をやって、ぴかりとするものを取り出した。
「わッ、和尚さま、後生です、どうかその刃物だけは、どうか、御免なされてくださいませ! わたしは厭です、殺されては困ります」
この言葉をきくなり、和尚はふり上げた腕をそのまま、静かに下ろした。
「お前はそれほど生命がほしいのか」
「はい」
法信は手を合わせて和尚を拝んだ。
「それでは、お前の生命は助けてやろう。その代わり、わしの言うことをなんでもきくか」
「はい、どんなことでもします」
「きっとだな?」
「はい」
「そうならわしの人殺しを手伝ってくれるか」
「え?」
「お前を助ければ、その代わりの人を殺さにゃならん。その手伝いをお前はするか」
「そ、そんな恐ろしいこと」
「できぬというのか」
「でも」
「それならば、いさぎよく殺されるか」
「ああ、和尚さま」
「どうだ」
「ど、どんなことでも致します」
「手伝ってくれるか」
「は、はい」