Classici giapponesi con furigana
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のこされたるえど
残されたる江戸
柴田 流星
Leggi 残されたる江戸 (のこされたるえど) di 柴田 流星 (しばたりゅうせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 41.677 caratteri · 80 schermate
さて魂むかえの夕べは家々の門に迎火の光り淋しく、法衣着た人々の棚経に忙しきも何やらん意味ありげだ。
さて魂送りの夕べになると、大路小路に籠を提げたる貧の子幾たり、「お迎えお迎えお迎え」と精霊壇の供物などを申受け、何がしかの送り銭を得てこれを一宵の稼ぎとする。菜瓜のなお腐らぬは漬物屋に持ちゆいて数銭のお鳥目にかえ、よくよく物の用に立たぬを引汐にサラリと沖へ流して、送り火の行衛はいずこ、すべては型ばかりに流しはしたが、それで別段苦にもしなければ、真面目に厳かに御先祖のお祭りはしたつもり。さりとは気安くもまた罪のないことどもではないか。
さあれ如此にして江戸ッ児は祖先を敬し、如此にしてしかも決してその祖先を忘れぬ。振舞いの粗なるを嗤いたもうな、形式に流れたようなかかる振舞いにも、心ばかりは洵に真に祖先に対するの敬虔を有し、尻切袢纏の帯しめなおして窮屈そうに霊前にかしこまり、弥蔵を極めこむ両手を鯱張って膝の上におき、坊さんのお勤がすむまでは胡座にもならでモジモジしている殊勝さは、その心持ちだけでも買ってやっていいと思う。
灯籠流し
川びらきの夜に始まりて、大川筋の夕涼み、夏の隅田川はまた一しきり船と人に賑わうをつねとする。