Classici giapponesi con furigana
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きにいらないえんぴつ
気にいらない鉛筆
小川 未明
Leggi 気にいらない鉛筆 (きにいらないえんぴつ) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 1701 caratteri · 4 schermate
」と、お母さんは、おっしゃいましたけれど、きよは、仕事がすむと、鉛筆を買いにいってまいりました。
午後になると、妹の光子さんが、先に帰ってきました。それからまもなく、次郎さんのくつ音がして、元気よく、
「ただいま。」といって、帰ってきました。ちょうど、お母さんは外出なされてお留守でありました。次郎さんは、机が上にあった鉛筆をとりあげて見ていましたが、
「僕のいったのと、ちがっているけれど、よく書けるかしらん。」
こういって、小刀で鉛筆を削りはじめました。しんが、やわらかいとみえて、じきに折れてしまうのです。
「こんな鉛筆で、なにが書けるもんか。」
次郎さんは、かんしゃくを起こして、女中を呼びました。
「きよ、なんでこんな鉛筆を買ってきたんだい。やわらかくて、書けないじゃないか。ちがっているから返しておいでよ。」と、鉛筆を投げつけて無理をいいました。
次郎さんが、怒って出ていってしまった後で、きよは、どうしていいかわからないので、鉛筆を手に持って、お勝手もとで泣いていました。こんなときは、田舎が思い出されて、どんなに、自分の家が恋しかったかしれません。
いまごろ、麦の青々とした圃では、ひばりがさえずっているだろう。